私が「クリスタルチルドレン」に懸念を持つわけ(3)
前回に引き続き、といってもずいぶんと間が空いてしまったんですが…、「クリスタルチルドレン」という概念が自閉症に対する理解を妨げることについて、もう少し述べていきたいと思います。
実は、これについて興味深いブログのエントリを見つけました。
http://blog.goo.ne.jp/manaworld/e/0070bcdab0e6db3ae00005c405c84940
こちらの方は自閉症のお子様がいらっしゃいます。
精神世界には親しんでいらっしゃるが、クリスタルチルドレンには批判的な見解をお持ちのようです。
しかし、方便としての有用性をあげているんですね。
ジェームス・トワイマンのコンサートで、彼が言っていました。「今の人は、ラベルに弱い。クリスタルチルドレンや、インディゴチルドレンとラベルをつける事で、受け入れてくれる人が増えている。個人的には、子供にラベルをつけるのは嫌いだけど、今、しばらくの間、ちょっとの間、ラベルは必要なんです」一言、今の時代は、そういう人が大半の、そういう社会だってことです。
物質至上主義の社会、特有の対処法だなぁ。。。と思いました。
つまり、『発達障害』と言ったら世間は受け入れないが、『クリスタルチルドレン』と言えば温かく受け入れてくれるということでしょう。
ウソも方便ってヤツでしょうか。
しかし、これについては残念ながら疑問を抱かざるを得ません。
「クリスタルチルドレン」を信奉する人の目的は自分自身の癒しであって、『発達障害』に対する理解ではありません。彼らの望むものはあくまでも自分の理想を投影できる『クリスタルチルドレン』であって、実際に子どもが「発達障害」かどうかはそもそも関心の外なのです(親以外は)。
ですから、彼らは自閉症児を『クリスタルチルドレン』と言い替えてしまえばそれで満足なのであり、実際の自閉症について理解を深める方向へのモチベーションは生じないと思います。
したがって、バーチューの『クリスタルチルドレン」についての説明が実際の自閉症児の特徴とあまりに乖離しているにもかかわらず、信奉する人々はそのことに疑問を覚えることもないですし、またその必要性も感じていません。
ましてや、重度の自閉症児のことなど、始めから彼らの眼中に入っていません。仮にその存在を目にしたとしても「あの子はクリスタルチルドレンではない」と思うだけでしょう。
実際、バーチューのサイトには親御さんのコメントとして「本物の自閉症とは違う」という表現もあります。
私の目から見ると、本物の自閉症とは違う印象なのです(単に軽症ということかもしれませんが)。
ttp://www.jma-inc.jp/blog/user/doreen/taiken/465.html#comments
また、ブログでこんなエントリも見つけています。引用先は示しませんが。
「(前略)T君はクリスタルチルドレンで自閉症ではありません。T君に病院は必要ないです。
とても、純粋で大きな優しさと愛情を持って生まれてきている子ですよ。お父さんとお母さんを守る為に来たと伝えてほしいと言われました」と話した。(強調は引用者による)
このように、『クリスタルチルドレン』という概念が広がったからといって、実際の自閉症児やその家族への態度が温かくなる保証はまったくありません。
むしろ、実態を指摘することは、彼らの「心地よさ」を否定するものとして排斥される可能性が高い。
以下の引用も、クリスタルチルドレンに言及していたブログから拾ったものです。同じく引用先は伏せます。
発達障害とか言われる事が多くあるそうですが、それって誰の基準?っていつも思うのです。 大人たちも余裕がないから、なんとか病気にさせたいのでしょうか? そして納得させたら気が済むと思ってるのでしょうか?
まず、「概念」が極端に違う為、親御さんの理解が無いと、普通におかしい子になってしまします 多動とか、AD/HDとか言われるお子さんのほぼ6割から7割にかけてが、薬物で処理されようとしています この子達は、潰される為に生まれてきた訳ではありません 未来へ花開く為に生まれてきています(強調は引用者による)
最近は本当にいろいろな枠を作って、そこからはみ出している子供達を他の枠にはめたがるようです 少しでも勉強についていけなかったりすると、それだけで言語障害や発達障害というように「普通ではない」と決め付けられて・・・
これら、『発達障害』に対するネガティブな表現の数々は、書き手が元々障害に対して持っていた偏見を図らずも露呈させてしまった結果とも言えるのですけれど、やはり、理想の投影対象である『クリスタルチルドレン』との対比からくるものとして考えるべきだと思います。
つまり、『クリスタルチルドレン』を賞賛しようとすればするほど、『自閉症』『発達障害』という診断が許されざる行為になる。
『障害者』と認めることが忌避すべき行為になる。
このように「クリスタルチルドレン」という概念は、世間の障害に対する認識を改めるのではなく、却って『障害』に対するネガティブイメージを強調する方向に働くのです。
特に、学校現場において『クリスタルチルドレン』という概念が広がったらどうなるか。
子ども達の間で、障害児の選別が起こるのではないか。
「あの子はクリスタルチルドレンだから大切な子」「あの子は本物の自閉症だから私たちと関係ない」という風に。
そして、これが重要なのですが、バーチューのいう「クリスタルチルドレン」の定義に当てはまるような自閉症の子どもはほとんどいないのです。(注)
また、AD/HDの薬物療法に対する偏見も、実際に学校現場で薬を服用している子ども達へのプレッシャーが強まるのでないかと危惧します。
周囲の子どもだけでなく、教師が服用に理解を示さない、という事態が起こらないことを切に願わずに入られません。
AD/HDの治療についてはこちらのサイトを参照していただきたい。
「AD/HDナビ」(特に「体験談を聞く」というページがわかりやすい。)
http://www.adhd-navi.net/index.html
繰り返しますが、『クリスタルチルドレン』という概念を世間一般に無批判に広めることは、発達障害に対する無知と偏見を広めることに他ならないんです。
そんな概念を広めるよりは、きちんとした発達障害についての知識を広めた方がずっと良い。
無責任な愛は、迷惑でしかないってことです。
最後に、自閉症やAD/HDについて、書籍の紹介を。
光とともに… 1 自閉症児を抱えて 販売元:セブンアンドワイ セブンアンドワイで詳細を確認する |
ドラマにもなったので、有名かと。自閉症の子どもや家族の状況がよくわかるので、多くの方に読んでいただきたいマンガです。現在13巻まで。
発達と障害を考える本 1 ふしぎだね!?自閉症のおともだち 販売元:セブンアンドワイ セブンアンドワイで詳細を確認する |
発達と障害を考える本 4 ふしぎだね!?ADHD(注意欠陥多動性障害)のおともだち 販売元:セブンアンドワイ セブンアンドワイで詳細を確認する |
(注)いくつかのブログで見つけたクリスタルチルドレンについての説明です。
バーチューのサイトにはないのですが、全く同じ内容で記載されているんで、書籍に載っているのかもしれません。
・インディゴ世代の次(1995年~)に生まれてきた魂
・オーラは、何色ものパステル調の色合いを含み、オパール色(乳白色)に輝いている
・楽しく、愉快で、おおらか
・インディゴと共通しているのが、感受性が高く、霊能力があるところ
・至福に満ちていて、情緒が安定して穏やか
(たまに癇癪を起こすことはあっても、たいていは寛大でおおらか)
・テレパシー能力あり、そのため言葉を話しだすのが遅い傾向がある
・クリスタルや石に興味をもつ
・人とのつながやりを好み、話好き
・抱き締めたり、ケアをしてもらいたがっている人を、自発的に抱き締め、思いやりを示す
・愛に満ちていて、あけっぴろで、気取らない
・普通の食べ物より菜食を好む
えっとー、これに当てはまるんだったら、自閉症じゃない気がします…(苦笑)
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コメント
もう年も変わってクリスタル…からは大分経つけど、はっきり言って笑えるね。おもしろいよ。
たしかに○○チルドレン自体は興味深い話だと思うけど、それよりもそれにハマッて無思慮に浸っている連中を見ているのは実に面白いね。
こんなことかくのもまた不謹慎とは思うがでもこれがわたしの正直な意見だよ。
そう、あたかもオウム選挙を見て俺らを殺す気かと思ったくらい大爆笑したあの時と同じだね。
(あの、「ショーコーショーコーショコショコショーコー」ってあれね)
投稿: | 2009年1月 2日 (金) 03時15分
くりずさん初めまして。クリスタルチルドレンで検索していて ここへ辿り着きました。私はこの曲とメインで歌っている少年達が大好きで、彼らのライブに行くのを楽しみに日々の辛い生活を耐えています。私の一人息子は中度の知的障害の自閉症児です。来年度、学区の支援学級に就学します。私は38才で出産しました。羊水検査は期を逸した形で やりませんでした。友人に「自閉症じゃなくてダウン症なら良かったのにね」と言われた事があります。その友人は、生後すぐに亡くなった子供に対して、「障害があっても良いから生きていて欲しかった」と言います。それを私に言います。
くりずさんは最近更新もコメントもされていないようですが、お子さんのお具合がお悪いのでしょうか?または くりずさん御自身が?
くりずさんと お話ししてみたいです。関係あるかないか分かりませんが、私も宝塚や009 好きです
今日は降園後、市の療育センターでグループ療育です。
ではこれで。さようならm(_ _)m。
投稿: なつめ | 2009年1月13日 (火) 12時41分
>なつめさん
はじめまして。コメントありがとうございます。
このところ更新が滞っていたのは、園の役員の仕事があったり、ゲームにかまけていたり、年末から正月にかけて深夜放送を見ながら飲んで2キロも太ったりしていたからです(笑)
おチビも、さすがに冬になって発熱することもありますが、今のところは大事に至らずにすんでいます。
どうも、ご心配をおかけしました。
お子様は、来年就学なんですね。おめでとうございます。
いろいろなことがあったと思いますが、まずはここまで育てた自分にご褒美ですよ。
まあ、子どもの成長が何よりのご褒美かもしれませんけどね。
>「自閉症じゃなくてダウン症なら良かったのにね」と言われた事があります。
確かにダウン症児は人懐っこいとかよく言われるんですけれど、これもいろいろでしてねぇ。
自閉傾向のあるダウン症児もけっこういるんですよ。
ウチのおチビもその傾向があって、融通が利かないというか習慣を変えると大変だったりします。
まあ、障害というのは、軽度なら軽度の、重度なら重度の悩みがあるものですよね。
ウチは重度ですけれど、かえって重度だから楽な面もありますし。
障害を比べても、あまり意味がないと思うのですよ。
とは言え、私もそう思えるには、紆余曲折でした〜〜(汗)
ご友人も、お子様を亡くした傷が癒えるといいですね。
>009
語らせたら、長いですよ、私は(笑)
投稿: くりず | 2009年1月14日 (水) 02時28分
くりずさん レス有難うございました

です。
私も呑みたい…。うちのは発達障害には付き物(?)の睡眠障害がある子なので、うっかり寝酒も呑めず、昼間は多動で危険な行動ばかりで目が離せず…、てな毎日です。
さて件のクリスタルチルドレンですが、NHKでは再放送をしませんね…。同時期に放映していた曲は再放送されてるんですけどね。しかし昨秋には、ニューバージョン(ロック調、ヒップホップ調、合唱用)のCDとダンスDVDが発売されました。その後 配信限定で ピアノバージョンが出ました。こちら(とヒップホップ調の)は原詞を他者が英訳し、ハートオブクリスタルというタイトルに変えていまして、チルドレンという語は一切出てきません。愛、勇気、許す、太陽、月、などの語は外していませんが、エンジェル の語が入れられています。
原詞者の意識、CD発売元と歌う少年達の所属プロダクションの思惑、受け手(発達障害児の親とその他の人々)への波及状況など、気になる点は様々ありますし、私自身の考える処もありますが、長くなりますので、今日はこの辺で失礼します(^_^)
蛇足ですが、私は アルベルト・ハインリッヒ LOVE
では
投稿: なつめ | 2009年1月14日 (水) 15時07分
>なつめさん
コメントを見て、「タイトル変更! さすがに発売元もこのヤバさに気づいたかー」とぬか喜びしてしまいましたが、残念ながら、タイトル変更ではなくバージョンの違いによる区別でした。
それにしても、ダンスDVDと合唱バージョンは悩ましいですね。
これが、運動会や文化祭で使用された場合、親としては対応が難しい。
何しろ表面上は『反戦歌』ですから。
スピリチュアルとの関連は表立って言及されていない。
ましてや、自閉症との関係は、曲そのものには無い。
子ども達の希望で運動会で踊ることになりました…なんてことになったら、ちょっと、親が阻止することは難しいでしょう。
せめて、NHKが、二度と再放送をしないことを願います。
>私は アルベルト・ハインリッヒ LOVE
おお! 私もです!
ジョー派とジェット派から、よく『オジン趣味』とからかわれまして、その度に「女ったらしよりマシじゃー!」と反論していました。
でも、ハインリッヒも女性がらみの話が多いんですけれどね(笑)
投稿: くりず | 2009年1月16日 (金) 02時10分
英語版については、最初は単純に「英訳しました」という表現をしていましたが、この頃は「日本語原詞があるけど、ハートオブクリスタルは それとは別物ですよ~」と言いたげです。最近は「訳詞」と言わずに「英語詞」と表現しているようですから。確かにこちらでは クリスタルチルドレンという語は排除され、主語はweになっています。クリスタルなハートを持って生まれた私達
、てな感じです。これなら問題ないだろう!との声が聞こえそうです。こっちで売るから良いんだもん!みたいな。少年達の中でも特に歌が上手く、将来性の高そうな二人に歌わせてます(^w^)。でもライブでは クリスタルチルドレンも歌わせてましたけどね。ロックバージョンのを。
と私は思うんですけどね…。
まぁね、クリスタルチルドレンという歌は、一定層の支持があったことは事実だし、戦略によっては 細く長く売れ続けそうな期待はあるのでしょうね。売る側としては 捨てておく手はない、と。
ダンスDvDは くりずさんが仰る通り、運動会や文化祭やサークル活動用に作られてます。更に由々しきは、昨11月、チャリティーだったかエコ系イベントだったかの舞台で歌ったんですよね、クリスタルチルドレンを。大物アーティストの沢山出るイベントでしたよ…。だから、全く諦めたわけではないんだと思います、売るサイドは。ハートオブクリスタル歌っときな
では この辺で失礼します
※ハインリッヒったら、小学生にまで惚れられちゃってましたもんね~
あのまま行ってしまったら大変なことに…
(°□°;)
投稿: なつめ | 2009年1月17日 (土) 19時58分
>なつめさん
「今後はハートオブクリスタルでいきます」だったらその方がまだいいですね〜。遅きに失した感はありますが。
「クリスタルチルドレン」という曲の問題点は、そのタイトルが特定のオカルト思想の重要なキーワードであることなんですよ。
エントリにも書きましたが、このワードだけで特定の思想に誘導されてしまうんです。
そんなタイトル曲がNHKで初出だった。
もし、これが「NKHみんなのうた」で流された曲でなかったら私は問題視しなかったと思います。
ライブなどで歌うだけなら、どんな内容でも「ご勝手に」というしかない訳でして。
いや、ブラックメタルの歌詞なんかすごいものですよ(笑)
また、NHKで放送された最初から「ハートオブクリスタル」というタイトル曲だったのなら、やはり問題は小さかったと思います。
「クリスタル」だけなら、いきなりバーチューに引っかかることも無いでしょうから。
合唱バージョンなんてぇ教育現場での使用を前提とするような企画がでること自体、やはり皆様のNHKで流された影響が大きいですよ。
先生もまさか「みんなのうた」の曲が、オカルト思想を反映しているなんて思わないでしょうからね〜。
>昨11月、チャリティーだったかエコ系イベントだったかの舞台で歌ったんですよね、クリスタルチルドレンを。
う〜ん _| ̄|○
なつめさんのおっしゃるとおり、せめて「ハートオブクリスタル」にしてくれって思います。
それにしても、「善意」で行動する人の一部に見られるオカルト耐性の低さは何とかならんものですかね〜。
「善意」だからいいってもんじゃないですよ。
投稿: くりず | 2009年1月19日 (月) 02時03分
はじめまして。
横から失礼いたします。
クリスタルは、自閉症児やADHDなどの発達障害を持つ子供たちを差す言葉ではありませんよ。
むしろそちらはインディゴです。
レッテルを貼られることを嫌うお気持ちは察します。
ただ、明確に両者のタイプは明らかに見て違うため、あくまでも便宜上、使用していると
思ってください。
クリスタルの子の特徴は、情緒が常に安定しており、直感も豊かで表情も豊か、
誰からも好かれ、癒しをもたらすため、自然とその子の手や頬をなでたくなります。
知能も発達しており、人を導くような風格を小さい頃から持っています。
天才や神童と呼ばれる場合も多いです。
インディゴの子はクリスタルの子が大好きです。
閉じている心を、クリスタルの子は解放し癒してくれるからです。
投稿: クリスタルの定義 | 2010年2月23日 (火) 01時21分
>クリスタルの定義さん
はじめまして。
クリスタルチルドレンと自閉症を関連させているのは、私ではなくバーチューを始めとするエンジェルセラピーを信奉する人々です。
バーチューのサイトには、次のように明記されています。
http://doreen.jp/angelguide/007children.html
▼▼引用開始▼▼
問題が持ち上がるのは、クリスタルチルドレンが、医療や教育関係者によって、 "異常な" 発話パターンを持つと判断されるときです。クリスタルチルドレンの出生数が増えるにつれて、自閉症の診断数が増え、史上最高になっているのは偶然ではありません
▲▲引用終了▲▲
また、インディゴチルドレンについては、次の記載があります。
▼▼引用開始▼▼
彼らは、注意欠陥多動性障害(ADHD)や注意力欠如障害(ADD)といった精神疾患の誤ったレッテルを貼られることがあります。
▲▲引用終了▲▲
また、私が引用したブログをはじめ、多くの方が自閉症とクリスタルチルドレンを関連づけて考えています。
しかし、正直なところ、「クリスタル」が「インディゴ」に変わったところで、当エントリの主張に影響を及ぼすとは思えません。
当エントリで問題にしているのは、それらの概念が実際の発達障害についての理解を疎外すること、だからです。
実際、クリスタルの定義さんは、平気で以下の文章をお書きになる。
>閉じている心を、クリスタルの子は解放し癒してくれるからです。
失礼ですが、この一文だけでもあなたが自閉症に対していかに理解がないか、あるいは理解する気がないかがうかがい知れてしまうのです。
そして、このような誤解に満ちた言説をまき散らす。
まさに,そのことを私は問題にしているのです。
自閉症は心を閉ざしている状態ではありません。
「ひきこもり」や「うつ」とは違います。
自閉症は先天性の脳機能障害であり、以下の3つを主な特徴とする行動的症候群です。
1. 対人相互反応の質的な障害
2. 意思伝達の著しい異常またはその発達の障害
3. 活動と興味の範囲の著しい限局性
他者との関係性(捉え方)に障害を持っているのであって、『クリスタルの子』とふれあうことで「閉じている心を解放」というのは見当違いです。
自閉症Q&A
http://www.nucl.nagoya-u.ac.jp/~taco/aut-soc/rainman/autismQA-j.html
投稿: くりず | 2010年2月24日 (水) 02時44分
はじめまして。懸念の内容自体には本当に同感なんですが、くりずさんに基本的な読解力と理解力が足りていないためと思われる根本的なズレが気になります。
それらの本は、クリスタル・インディゴ=自閉症と結び付けているのではなく、発達障害ではないのに発達障害と誤診されてしまう、ということを主張しているだけと思います。
(なのでクリスタルの子の性質は実際の自閉症に当てはまらない、という事実はある意味その本の主張している通り・・ということになりますね)
はっきりと「インディゴの子はADHDと間違えて診断されてしまうことがある。失礼ですよね」と書いているサイトを読み、どちらが失礼なんだと唖然としたこともあります。
彼らにとってはそれらの診断はあくまで誤診であって、クリスタルやインディゴとは全く別物なんですよ。
発達障害児への対応が温かくなるためとか、そんなものは全く視野になくて当然です。
ただただ、発達障害児と一緒くたにされてる(と主張されてる)その子供達とその親の気持ちを救いたいだけなので、そういった障害に理解が必要ないことに矛盾はありません。
その認識のズレがクリスタルの定義さんとのやりとりにもあらわれています。
クリスタルの定義さんは「インディゴの子供の閉じている心をクリスタルは解放してくれる」と言っているんです。
自閉症の子供の閉じている心、ではありません。
インディゴが自閉症だと思いこんで定義が間違ってるのはくりずさんなんですよ。
つまり発達障害児とのものすごい差別化意識が既にあるわけで、このスピリチュアルな話は
発達障害除の世界にとってはさらにたちが悪いってことですね。
投稿: あおい | 2010年12月20日 (月) 18時49分
あおいさん、はじめまして。
この時期は、なかなか時間が取れないのでレスも遅くなります。ご了承ください。
さて、あおいさんへの返答ですが、正直なところ何が言いたいのかよくわかりません。
基本的な読解力と理解力が足りないからなのでしょう(笑)
このエントリの趣旨は、
『発達障害』というよりも『クリスタルチルドレン』といえば世間からの受け入れが容易になるのではないか、という対処法としての有効性を述べた意見に対して、
それは発達障害に対する理解を疎外するだけで、決して受容の容易さを保証するものではない、という私の意見をあげています。
あおいさんのコメントは、このエントリの何を問題にしているのかわかりかねています。
まずは、エントリの内容をよく読んでから意見を書き込んで下さい。
投稿: くりず | 2010年12月26日 (日) 01時02分
私も粗方あおいさんの見解に賛同します。
ただくりずさんが仰るように、自閉症児への理解をメインに考えると、バーチューはちょうど引用していらっしゃる文面全てを削除してしまった方がいいように思います。
というのも、クリスタルチルドレンという考え方がどうかということはさておき、
この考え方自体、本当の自閉症児を視野に入れていないようですね。
なので、その部分の記述は無くてもバーチューの主張の本筋には全く影響を与えないようなので、誤解を避けるためにも割愛して貰いたいところです。
バーチューはクリスタルチルドレンは≠自閉症児なのに間違って診断される場合がある。
と書いているだけのようです。
そしてなぜ誤診されがちなのかというと、自閉症児と似たようにクリスタルチルドレンも発話が遅いことや不思議な言動をすることがあるから、ということのようです。
つまり自閉症と診断をうけた子ども≧クリスタルチルドレンというわけではなく
自閉症と誤診をうけた子どもの中にも、バーチューの挙げる条件の当てはまる子どもは、クリスタルチルドレンである可能性がある(もちろん診断を受けない子どもの中にもいる)
と言っているだけのようです。
そう考えてみると、引き合いに出されている自閉症児やその子の親にとっては非常に失礼な話だと思います。
この様な誤解が生まれてしまう事も多いでしょうし、もう少しまともな配慮をして書物を書いて頂きたいものですね。
だいぶタイムロスがありますが
日本語のロジックが気になり書いてしまいました。
駄文失礼致しました。
もし気を悪くされたら申し訳ございません。
投稿: まだ見てらっしゃるでしょうか? | 2013年5月25日 (土) 11時18分
その場限りのハンドル名でコメントされる方に返答する義理はないかと思いますが、この件に関しては私のクリスタルチルドレンに関する記事を読んでください、と申し上げるしかありません。
私は初めにクリスタルチルドレンという概念によって親が子どもに過大な理想を投影することの問題をあげ(私が「クリスタルチルドレンに懸念を持つわけ http://kurizu.cocolog-nifty.com/blog/2008/06/post_86df.html)
次に、自閉症をクリスタルチルドレンだと言って療育を否定してしまう言説を批判し、(私が「クリスタルチルドレン」に懸念を持つわけ(2) http://kurizu.cocolog-nifty.com/blog/2008/06/2_f67f.html)
繰り返しますが、この記事で『発達障害』というよりも『クリスタルチルドレン』といえば世間からの受け入れが容易になるのではないか、という対処法としての有効性を述べた意見に対して、それは発達障害に対する理解を疎外するだけで、決して受容の容易さを保証するものではない、という私の意見をあげています。
クリスタルチルドレンの定義がどうであろうと、この主張に違いが出るとは思いません。
それとも、なんですか?
ウチの子どもは選ばれた子どもなのよ、自閉症なんと一緒にしないで、ということですか?
そういう意図があるならば、そう言っていただく方がわかりやすい。
投稿: くりず | 2013年5月28日 (火) 10時49分
以下はバーチューのサイトからの引用です。
「インディゴチルドレンは家庭や、職場や、学校での、機能不全な状況には適応することができません。彼らは、自分の気持ちをどこかへやって、何事もなさそうなふりをする能力を持ち合わせていないのです。薬物を処方されて、鎮静状態にさせられたとき以外は。」
「クリスタルチルドレンの出生数が増えるにつれて、自閉症の診断数が増え、史上最高になっているのは偶然ではありません。」
「著書 "The Care and Feeding of Indigo Children(インディゴチルドレンの養育と食事)" のなかで、私は、ADHDは、Attention Dialed into a Higher Dimension(高次元につながった配慮を持つ人)の略語であるべきだと書きました。その方が、クリスタルチルドレンをより正確に言い表しているのです」
これらは、パッと目についた文章ですが、他にも同様の表現があります。
これで、「バーチューはクリスタルチルドレンのことを話しているのよ、自閉症のことなんか知らないわ」と言われても…。
投稿: くりず | 2013年5月28日 (火) 19時33分
私も○○チルドレンに選民意識をもつのはいけないと思います。
けれども、○○チルドレンは否定はしません。
何故ならば人のオーラが見える四歳のレインボーに該当する子がいるから。
彼女に見てもらったら六歳の姉はクリスタル、私はインディゴ。
たた、皆さん、当てはまるみたいです。
幼稚園のお友達はほとんどクリスタル、たまにレインボー、
彼女の周り大人はインディゴかクリスタル。
大人の私よりも、幼稚園の子どものほうが立派に社会性がありますよ(笑)
また、色んな感情をもつ人間です。
スピリチュアルに書かれた事で、えらい神格化されるけど
喧嘩はするし、嘘つくし、焼肉大好き、人間らしい人間です。
ただ、皆、目はキラキラして非常に穏やかだとは思いますが。
どんな魂を持とうとも、生身の人間に入ってるから病気は病気と捉えるべきだと思います。
レインボーの四歳の娘は、肉体に宿るまえはめちゃくちゃ大きかったらしく、大仏さんの隣におった、といいました。
確かに彼女達が書いているスピリチュアルの世界の話と非常にリンクした事をいっているので全否定はしません。
癇癪はひどいですが、集団生活はきちんとできてるし、人間らしい人間です。
この世の事はちゃんと人間扱いして解決したほうがいいと思う。
投稿: 名無し | 2014年1月30日 (木) 13時17分
こんにちは。コメントありがとうございます。
今後もコメントされるおつもりなら”名無し”などというその場限りのハンドル名ではなく、他の方と区別できるハンドル名をご使用ください。
さて、本題に入ります。
4歳のお子さんがいらっしゃるのですね。なるほど可愛らしいエピソードですね。
そして、お母さんが大好きなのでしょうね。
皮肉ではなく本当にそう思います。
お母さんが大好きだから、お母さんの望みを叶えたい。
例えばですが、お母さんが胎内記憶を信じる人ならば、子どもは胎内記憶を語り出します。
お母さんがオーラを信じているならば、子どもは自分にもオーラが見えるような気がします。
自分の話でお母さんが喜ぶのはとてもうれしいことです。
子どもは、特に幼児にとっては親は絶対です。
親に愛されるために媚もするし、逆に気を引くために悪さをしたりもする。
ですから、慎重であってほしいのです。
>この世の事はちゃんと人間扱いして解決したほうがいいと思う。
名無しさんのおっしゃるとおり、「◯◯チルドレン」という概念は子どもを”人間扱い”していないと思います。
この表現はちょっと何なので言い替えると、子どもを”自分と独立した存在と思っていない”という感じでしょうか。
自分に都合のいい理想像を、子どもに押し付けているわけです。
そして、子どもはその理想像に一生懸命合わせようとする。
そもそも、本来子どもは親から庇護されるべき存在です。
にもかかわらず、親が自分の”癒し”あるいは”救済”を子どもに求めてしまっている。
この発想は、子どもにはかなりキツいものです。
名無しさんがそうだと言っているわけではありません。
むしろバランス感覚のある方なのでしょう。
文章からもお子さんとの楽しい時間が伺えます。
それだけに、◯◯チルドレンが危うい側面を持つことは、今後も頭の片隅に置いて欲しいと思います。
投稿: くりず | 2014年1月31日 (金) 18時44分