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『LION ライオン 25年目のただいま』

評価:★★★★
鑑賞日: 2017/04/19
レビュー投稿日:2017/04/20

このレビューはネタバレを含みます。

 

子役の演技が皆、健気で泣いた。

サルーの身に起こった特殊な話としてみるよりも、養子や移民二世など様々なルーツを持つ人々の自己同一性の問題としてみると興味深い。

その点で主人公が大学進学でメルボルンで一人暮らし始めたエピソードが、結構重要かな。
サルーはすでにオーストラリア人なのだけれど、同級生のオーストラリア人から達からは「インド人」として話しかけられるんだよね(「クリケットやる?」とか「インドとオーストラリアが対戦したら、どっち応援する?」とか)。
かといって、インド人留学生のコミュニティーでは、インドのことはほとんど記憶にないわけで、そこでも疎外感があるわけだ。ライフスタイルはオーストラリア人だし(手で食べられず「フォーク使いなよ」って他の学生に言われてた)。
それって、かなりなアイデンティティークライシスだよ。

彼が本当の家族探しにのめり込んでいくのもわかる気がした。自分のルーツ探しだったのだろう。
だから、家族が見つかった時に、「問題が解決した」と言えたのだと思う。
義理の弟を受け入れられたような発言もあってホッとした。

そうそう、ニコール・キッドマンの養母に目がいって最初気がつかなかったが、養父がファラミア様だった。

 

 

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