生き物

身近な世界の温暖化

P7110075_2ウチの庭に見慣れない蝶が飛んできたので慌てて撮影しました。
調べたら、ツマグロヒョウモンのメス。
暖地性の蝶で、日本での分布は関西までと言われていたのですが、近年は温暖化の影響で分布域が北上しているそうです。
ウチは埼玉県なんですけれど、県内では2000年頃から目撃情報があり、06年には定着したと見られているそうです。

「asahi.com:ツマグロヒョウモン、チョウ愛好家を魅了(2007年08月02日)」
http://www.asahi.com/komimi/TKY200707280139.html

変温動物である昆虫は温度変化に敏感、かつ素早く分布域を広げるので、温暖化のモニターと言われているんですね。

そういえば、子どもの頃はアオスジアゲハもあまり見なかったような気がします。
結構、虫取りはやっていたのですけれど。
よく見かけるようになったのは、ここ10年くらいかなぁ。
ナガサキアゲハも関東まで分布域を広げつつあるそうですし。

P7110065_2それにしても、本当に美しい蝶です。
裏面の模様も美しい。
喜んでいる場合じゃないんですが、こうして身近に美しい南方の昆虫を見ると複雑な気分です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

恐竜大陸に行ってきました!

この連休に家族で幕張メッセで開催中の「恐竜大陸」に行ってきました。
おチビもこのでかさに恐れをなすがいい!!と言う意気込みで連れて行ったんですけれど、恐竜そのものよりも人ごみに疲れてしまったようで、途中で爆睡されてしまいました。
小さい子でも楽しめそうな恐竜ロボットは出口に近い方に展示されていたので、結局、骨格標本と足跡化石だけしか見せられませんでした。
いくらでかい骨と言っても、小さい子どもには動く恐竜ロボットの方が楽しいでしょうからねぇ。初めにそっちから見せればよかったですよ〜。
結局、おチビよりもお母ちゃんの方がはしゃいでいましたね。

それにしても、中華竜鳥の発見からもう10年以上経つのかと、しみじみ。

「恐竜大陸」公式サイト
http://www.kyoryutairiku.jp/tokyo/index.html

そうそう、身障手帳か療育手帳を持っていると本人と介護者1名も入場料無料になります。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

モズの鳴きまね

070927
外から、ツツピーツツピーチュクチュクチュクチュクチュクという感じのさえずりが聞こえてきました。
シジュウカラにしては季節がおかしいし、鳴き方もちょっと変な感じ。
で、さえずりの主を捜したら、向かいの家のTVアンテナにモズがとまって鳴いていました。
モズがシジュウカラの鳴きまねをしていたんです。

モズは他の鳥の鳴きまねをすると野鳥図鑑で読んだことはあるんですが、実際に聞いたのは初めて。
ちょっと得した気分になりました。

さてさて、このモズ君。
ウチの庭の木瓜によくトカゲの早贄(はやにえ)をこさえてくれる犯人ではないかと思うのですが。
今年はちょっと控えていただけるとありがたいんですがね〜。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

こういうのは商売上手っていうのかな〜

先日のエントリ(「小さい水槽ほど管理は大変なのになぁ」)の関連で見つけたコネタからまた一つ。

リンク: 風流で美しい、「水中生け花」の世界 | エキサイトニュース.

ガラスのなかで涼しげに漂う水草と魚たち——見ているだけで癒される新感覚のインテリア、「グラスリウム」をご存知ですか?

さっそく販売元サイト(KOYO生科学研究所HP)を見たところ、グラスリウムとは、熱帯魚飼育セット一式と考えていい商品なんですけれど、水までついているのがミソ。このバイオーターという特殊な水のおかげで濾過器やエアーポンプなしで熱帯魚が飼えるというのがウリな訳です。

…が、

そのバイオーターの説明がすんごいんですよ。どこからツッコんだらいいか分からないくらい(笑)
「蘇生状態菌」とか「崩壊菌」というのもよくわからないんですが、

バイオーターの蘇生状態菌はこの崩壊菌を蘇生状態菌に変える力があります。

と言われた日にゃ、どうすればいいんですかね。
私は、「マトリックス」のエージェント・スミスを連想してしまったんですが(笑)

蘇生状態菌でできているバイオーターは蒸発すると、周りの空気を浄化してくれる働きもします。 グラスリウムを置くだけで、何となく気持ちがいいのは「気のせい」じゃなくて、本当に科学的に良い「気」にしてくれるからなのです。

…「気のせい」だと思います。
つうか、アクアリウムを見てイライラするという人も、あまりいないと思いますが。

「研究の歩み」というページもなかなか味わい深いです。
特に「水が変われば社会が変わる」という文章では、「水からの伝言」の影響を強く感じさせてもらえます(笑)
例えば、こんな風に。

水は周りの情報(波動)を理解して一瞬で変化するだけでなく、良くなろうという意志を持つ、地上で一番賢い物質だからです。悪くなった水も、いい情報(波動)を送ることですばやく変化します。水が良くなれば波動の共鳴関係によって世の中も良くなっていくのです。

うひゃぁ。
そんな恐れ多い水を、人間ごときが気軽に飲んでいいのか心配になりますよ〜(笑)

しかしですね、説明文の破壊力に比べて、グラスリウム自体は割と普通の商品という印象を持ちました。
値段はともかく。
おそらくバイオーターはアンモニアを分解するバクテリアが含まれた水でしょう。
魚もアカヒレやプラティなど比較的丈夫で飼いやすい種類ばかりです。飼育数を控えて、餌のやり方や水温に気をつければ濾過器がなくても飼育できると思います。
関連商品を見てみると、専用ヒーターや(たぶん)メチレンブルーを主成分とする薬品、水草用のCO2や肥料、アオコ抑制剤など「特殊な水」を使っている割には普通の熱帯魚飼育用品がならんでいます。

で、ここからは想像なんですけれど、この会社、トンデモな説明文の数々は確信的にやっているんじゃないですかねぇ。
というのも、「研究の歩み」というページにこんな文章を見つけたんですよ。

水と微生物の研究をして20年。バイオーターを見つめてきてわかったこと・グラスリウムに教えられたことは、意外にも「日本語のすごさと日本文化の素晴らしさ」でした。「『発明』とは、言葉の発見である。」と常々三浦所長はおっしゃっています。
「目に見えないものを表現する」言葉を多くもつ日本語で考え続けてきたからこそ、バイオーターは生まれたのだと。

つまり…。
普通の熱帯魚飼育用品も、ヨタ話ちょいと神秘っぽくて、ちょいと科学っぽい話をくっつけたら予想以上に売れちゃった、ってことじゃないんですかね。
バイオーターのウリである「蘇生状態菌」が、そもそも(当研究所命名)らしいですし。
http://www.koyo-seiken.com/shop/goods/index.html

キャッチコピーを工夫しただけって言うことでしょうかね。


◆追記 (2011.8.4)◆

未だに「バイオーター」というキーワードで検索してくる方がいるので、念のため追記しておきますが、現在のKOYO生科学研究所のHPには、ここで引用したようなトンデモな表現はありません。ごく普通の熱帯魚飼育用品販売サイトです。
おそらく、国際宇宙ステーション日本実験棟「きぼう」の実験水槽に採用されたことで営業に箔が付き、おかしな神秘性をウリにする必要がなくなったのでしょう。

普通になってしまって残念な気もしますが(笑)、まあ、波動だのなんだのというヨタ話がなくなったのは喜ばしいことではありましょう。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

小さい水槽ほど管理は大変なのになぁ

ちょっと古いニュースなんですけれど、コネタの関連ニュースの中で目に留まったもんで。

リンク: 光を与えるだけ、ガラスのなかのミニ地球 | エキサイトニュース.

エサも与えず、光を与えるだけで生物は飼えるのか?——答えはイエス。それが「BEACH WORLD(ビーチワールド)」だ。

BEACH WORLDとは、小エビ、藻、バクテリアなどが入ったガラスの球体。光合成と食物連鎖という地球のライフサイクルによって生命が維持されるので、光を与えるだけでOK。もちろんエサもいらないし、水も換える必要もない。藻を食べるエビ、クルクルと回って遊んでいるエビ、サンゴでひと休みするエビ……見ているだけで和むガラスのなかの世界。見た目もかわいらしく、インテリアとしてもお洒落だ。(後略)

この記事にはかなりトラックバックも入っていまして、それを読んでいて気になったんですが。
「エサもいらないし、水も換える必要もない」=「メンテナンスフリー」だとか「小さいサイズ」=「手頃」だと思っている人が多いんだなぁ、と。

…甘い。

熱帯魚を飼育した経験のある人なら分かると思うけれど、実は、水槽は大きい方が生き物は飼いやすいんですよ。
一番の問題は水温です。
風呂の水よりコップの水の方が冷めやすいのと一緒で、小さな水槽だと外気温に大きく影響されてしまう。
水の生き物は、陸の生物よりも温度差に敏感なものが多いんでね。

ビーチワールドの場合、公式サイトを見ると水温を13℃から27℃くらいの温度で維持しなくちゃいけないみたいです。
今年のような35度以上の猛暑日が続く夏に、これを維持するのがどれほど大変なことか。
光は必要なんですよ。
室内では光量が足りないから光を当てつつ、しかも温度が上がらないように維持しなきゃいけないんですよ。
直射日光が厳禁なのは当然だが、蛍光灯でもやはり熱は出るからね。

私は、60cm水槽(容量は約60L)で熱帯魚を飼育していたことがありますけれど、夏は、本当に大変でした。
外出する時もエアコンをギンギンにかけっぱなしにしたり(エコはどこへ)、旅行に行く時は専用ファンをつけたり、本当はまずいんだけど、温まりすぎた時はビニール袋に氷を入れて浮かべるなんてこともしましたし。

なんか、エキサイトの記事では注意事項として衝撃のことしか書いていないので、皆さん、温度のことには思い至らないようなんですけれど、公式サイトの方にはまず1番目に温度の維持に注意するように書いてありますよ。
いや、実際、本当に大変なんだから。

この商品自体はとても面白いと思います。私も欲しいくらいだ。
でも、これは「手軽に」地球のミニチュアを楽しむというモノではなくて、閉鎖系の生態系を維持するのがどれほど大変かを身を以て体験してもらおう、でもって、地球環境も身近に考えてもらおう、というコンセプトの商品じゃないのかなぁ。

「インテリア」ねぇ…。
ま、それもいいですけれど、置く場所はかなり限定されるぞ。
静かな温度差の少ない場所に置いてやってよね。冬場対策のヒーターや光量が足りない場合はライトもちゃんと用意してよね。相手は生き物なんだから。

なお、現在ビーチワールドは品切れのようです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)